2021年11月17日水曜日

起業前の準備(プライベート編)

こんにちは、中小企業診断士の白井です。

起業をご検討の方々は事業計画策定、資金調達、商品開発など様々な準備を

されていることと思います。事業をいち早く軌道に乗せるには、

創業前の準備が大切です。

一方、創業者個人として創業前にやっておきたいことがあるのをご存知でしょうか。


起業すると失うものがあります。

それは「社会的信用」です。

特に、もし今貴方が会社勤めされてらっしゃる方なら、

これは是非覚えておいて欲しいと思います。


社会的信用がないということは端的に申し上げれば、資金繰りや調達面で

「会社も個人も」大きな制限を受けるということです。


個人の信用は勤めている会社の信用と結びついています。

一般的に勤め人であれば(会社が倒産しない限り)会社から一定の給料が

確約されていますし、そうそう解雇されて職を失うこともありません。


ところが独立して起業すると「会社の信用」という看板がなくなり、

裸一貫自分の信用で勝負しなければならなくなります。

たとえ独立前、有名な上場企業の役職者だったとしてもです。


そうすると、クレジットカードを作ったり住宅ローンを組むといった、

与信に関するハードルが高くなります。

私の知人でも、一念発起して独立したものの与信の関係で

ご家族の夢だった住宅を購入できず、大変な思いをされた方がいます。


したがって、このような与信が絡むことについては

できるだけ独立する前に済ませておくことをお勧めします。

独立時の事業用としてもう1枚クレジットカードを作っておく、

自宅を購入する予定があれば、在職中に購入して住宅ローンを組んでおく、

自動車など高額なものを在職中にローンで購入しておく、

なども大切な事前準備です。


もちろん「ローンが組めなくなるから」という理由で

必要ないものまで買うのは本末転倒です。

大切なことは、起業するときはビジネスだけでなく

ご自身の人生プランと合わせて考えましょう、ということです。

優先順位をつけながらプライベートも含めた計画を持ち、

入念な準備を行うようにしましょう。